風の歌を聴け (講談社文庫) 価格: 400円 レビュー評価:4.5 レビュー数:82 ビールを飲んで語り合う。
女の子と出会い、別れる。
そんな、風のように通り過ぎていく夏が心地良い。
そして、
キザさが鼻につくが、心をくすぐる「僕」
言葉少なげで影のある「鼠」
二人を温かく包み込むバーテン「ジェイ」
この3人のやり取りはクールなんだけど、どこか温かい。
これも心地良い。
仕事に疲れたとき、行き詰ったとき、
そんな時にこの本をふと開きたくなる。
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ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫) 価格: 740円 レビュー評価:4.5 レビュー数:59 妻がひとことの理由も言わず家出するという夫への精神的「暴力」、男が女を犯す「暴力」、子供が子供をいじめるという弱い者からさらに弱い者へと向かう「暴力」、終局的には殺人に繋がる戦争の中の「暴力」、傷つけられた者がバットを持って立ち上がる正義の意味合いを帯びた「暴力」、そして正義側の人物の心底にもある、人を思い切りこらしめてやりたいという本能的「暴力」……。
本作では、現代で考えうるかぎりの、ありとあらゆる暴力が描かれる。種々雑多な暴力をストーリー的につなぐキーワードが、前作『ノルウェーの森』にも描かれた「井戸」だ。主人公の「ぼく」は、空き家となった近所の家の庭に空井戸 |
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ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫) 価格: 580円 レビュー評価:5.0 レビュー数:17 この話、全然終らない。
でも実はこの作品、94年に第2巻まで発売され、2巻のエンドロールには「続」ではなく、「完」が記されていた。つまり、2巻完結の長編小説として世に送り出されたわけだ。
ところが翌年の夏に、予期せぬ形で第3部が刊行された。
「予期せぬ形で」とは言っても、第2部を読了した今思うことは「えっ?これで終わり?謎だらけなんですけどー」って感じだし、続編が刊行されてることは何の違和感もない。
この謎だらけの物語がどう収束するのか、僕は期待に胸を膨らませ、第3部に移る。
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走ることについて語るときに僕の語ること 価格: 1,500円 レビュー評価:4.5 レビュー数:89 市民ランナーの気持ちをここまで見事に表現していると思わなかった。走らない人には共感し難いかも。逆に少しでも走る人にはこれ以上無い共感が得られると思います。市民ランナーのバイブルです。 |
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羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫) 価格: 500円 レビュー評価:4.0 レビュー数:22 物語自体は、美しい耳のガールフレンド、羊という思念、羊男の存在など不思議な部分が多々ある。
この辺は突き詰めて考えるも良し、そんなもんかと軽い感覚で読み進めてもいいと思う。
読み終えてビックリしたのは、鼠という存在が私(読み手)の想像以上に大きくなっていたことだ。
風の歌、1973年のピンボールを読んでも、本書の終盤に至っても、鼠はそれほど大きな存在だと感じていなかったのだが。
それがラスト5行に到達したとき、形になった。
あるはずの所にあるべきものがないのは、とても辛い。
激しい喪失感を覚え目頭が熱くなっ |